あいつを抱いたあの日から。


そんなことを考えながら
フラフラと家を出て歩き始めた。


坂を上って橋を渡って…
気がついたら夕日が出ている。

夕焼けにかかった雲は、淡く薄いオレンジ色をしていてモヤモヤしている私の気持ちと似ているような気がした…。


その時…


♪~♪~♪~


携帯が鳴った。

空を見上げながらポケットから携帯を取り出す。

かっちゃんからではないと分かっていても、期待して…ボタンを押す指が早くなる。



―ピッ

「件名:彩だよん〓」

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