あいつを抱いたあの日から。


「今日はさ…屋上で食べようよ…」


彩は、階段を
一段上がって言った。


俺も続けて階段を上ろうとした時…



「やめよっかな」

彩は静かに足を止めた。


「高校行くのやめようかな」

その笑顔の裏に詰まるものがあったのは確かだった。


「な~んちゃって!アハハ
海人も
行かないなら丁度いいしさ、
海人が18になったら
結婚したいなぁみたいな!!」



彩は再び階段を上がった。





  今しかない。




そう思った。
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