home(短編)
仕事してる憲二が好き
新入社員にも優しく話しかけてあげる憲二が好き
後輩思いの、気取らない憲二が好き
仕事中にちらっと私を見てくれる憲二が好き
憲二の優しくて甘いキスが好き
私の寂しさを分かってくれる憲二が好き
憲二に強く激しく求められて、同じ時間を過ごすときの吐息が好き
もう全てが好きなの
朝方、目が覚めると
まだ私は憲二の腕の中だった。
なんだか不思議
いつも一人取り残されて、私たちはその前の日の晩に愛し合ったことを忘れたかのように接しなくちゃいけない。
嘘みたいに憲二が遠くなって
怖くなる。
でも、今日は違う。
憲二がまだそばにいる。