花音ちゃんと私
それまでは中学からずっと一緒だった「愛美ちゃん」と仲が良かったのだけど、花音ちゃんが現れてから「愛美ちゃん」は同じクラスの他の子達のグループに移ってしまった。

「あたし、野中さんってあんまり好きじゃないの。あの子変じゃない?」

花音ちゃんがいないとき、愛美ちゃんはこっそり打ち明けてくれた。

私は答えに詰まり…何て言えば良いか思い付かなかったのだ…曖昧にこう言った。

「いや、よくわかんないや」

愛美ちゃんは軽蔑仕切った顔で私を見た。

あれ以来私達は話をしていない。
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