*制服のボタン*a solemn promise*


私が陵弥の事を話すと、山根チーフが。



「あらー原田君に勝ち目なないのねー」



なんて言って笑っていた。

隣にいた原田君は、ちょっと怖い顔になって。



「……何で…アイツ…」



そう呟く様に言った。



「原田君…私ね…陵弥じゃないと駄目なんだ…だからごめんね…」


そう言うと原田君は唇を噛み締めて黙り込んだ。



何も話さなくなった原田君を気にしつつも、店のスタッフが陵弥の事を色々聞いてくる。



調子に乗った沙織が。



「凜花と彼氏は相当深い愛情で結ばれてますから、誰も入り込めませんよ」


なんてね……


本当にそうだもん……


「何か凜花ちゃんって見かけと違うんだねー」


って山根チーフ。


すると沙織がまた。



「凜花は自分の容姿に全然自覚ありませんから…
だから、彼氏は心配でしょーがないんですよー…
それに、凜花を素直な女に変えたのは彼氏ですからね」



って……

みんなが、凜花ちゃん愛されてるねーとか、羨ましいとか…


歓迎会は私の話しで盛り上がっちゃって…



原田君が、憮然としていた事に気がつかなかったんだよね……


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