*制服のボタン*a solemn promise*


歓迎会も終わって外に出ると。


「沙織!」


バイト先に近い卓君が沙織を迎えに来ていた。



「あれー凜花ちゃん、陵弥は?珍しく遅くね?」



「んーさっきメールしたからもう直ぐ来るよ…私は気にしなくていいから沙織と帰っていいよ」



「…でも凜花…」


今日は沙織は卓君んちに泊まりだし、早く2人でイチャ付け!

そう思ったから…先に帰しちゃったんだ。



「凜花ちゃん…」


「…原田君…」


「今日…アイツは?」


そう言う原田君の顔…

ちょっと怖いんだけど……


「…今、来るよ…」


って、言ったのに……


ジリジリと私に近付いて来るのは……気のせい?…


スタッフのみんなも帰ったし……



「あ、あの…原田君…近い………ん……」



背中にトンッと店の壁の感触…と同時に、言い掛けた言葉を塞がれた。



それは……一瞬の出来事。


背中には壁…



顔の両脇には原田君の手。


目の前には原田君。




………何?……


……キス……された?




「凜花!」



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