*制服のボタン*a solemn promise*


凜花の迎えの出掛けに携帯が鳴った。


お陰で凜花の迎えが少し遅くなっちまった……



店まで行くと…


……凜花…と原田…?…

つうか、原田が凜花に……キス……?



「凜花!」



唖然として固まる凜花を見て、原田が手出したって直ぐ分かった。



「原田…テメェ…」



カッとなり胸ぐらを掴んだ俺に。



「ふんっ…大事な彼女を待たせるお前が悪いんだろ!!俺は諦めが悪いんだよ!!」


そう吐き捨てると俺の腕を振り払いその場を後にした。



力が抜けて崩れる凜花。


「凜花…大丈夫か…」


「う、うん大丈夫…」



明らかに動揺してる凜花。



「凜花…帰ろう」



そう言って凜花の手を握った。



原田は凜花に本気だ。


…俺……どうする…




凜花の手を引きながら何も話さなかった俺。



気持ちに余裕がなかったんだ……



…動揺してて……




凜花が、俺の様子に不安になっていた事も……


気付けなかったんだ。



…凜花……俺な……



ずっと頭の中がいっぱいで……



………俺……



< 126 / 201 >

この作品をシェア

pagetop