*制服のボタン*a solemn promise*
陵弥……今、何て?
「…アメ……リ…カ…」
呟く様に言葉が溢れた。
「…ああ…さっき、お袋から連絡があって、親父の会社を手伝わないといけなくなったんだ…」
「…今度は……ど……」
どれくら行ってるの?
そう、聞きたかった。
でも……聞くのが怖い。
言葉を飲み込んだ私を陵弥が見つめた。
陵弥のキラキラと潤んだ優しい瞳に、私だけが映る
。
私もその瞳だけを見つめた。
陵弥の唇が動くのが怖かった……見るのが怖かった。
でも……陵弥の唇は動いた……
「期限は……分からない…3ヶ月か、半年か…1年先かも知れない…もしかしたらもっと……」
陵弥がそう言い終えた時、私は目を閉じた。
期限は……分からない…
俯く私の溢れる涙がポタッと床に落ちた。
離れたくない……
たった数ヶ月でも、あんなに淋しくて……壊れそうだった……
今度は…いつになるか分からない。
私は待っていられる…?…
陵弥との未来だけを信じて、また待っていられる…?
「凜花……ごめん…」
陵弥が私をきつく抱きしめた。