*制服のボタン*a solemn promise*
お袋からの一本の電話。
『陵弥、急で悪いんだけど、お父さんを手伝ってちょうだい。今、何件も重なっている仕事が大変なのよ…』
「俺じゃないと駄目なのか?」
『あなただから頼みたいのよ…期限はあなた次第だわ。最低3ヶ月、もしかしたら何年かかるかも分からないわ』
…最低3ヶ月…何年先か…分からない…
『成功したら、日本に支社を作るから協力してちょうだい。凜花ちゃんばかりに淋しい思いをさせて申し訳なく思ってるわ……』
凜花にまた淋しい思いをさせる……
俺、どれだけ凜花を待たせたらいいんだろう……
また…泣くよアイツ…
やっと一緒に暮らせる様になって2ヶ月。
新婚ごっこみたいな生活だった。
凜花がいるだけで幸せだったのに……
また…泣かせる……
それだけで頭がいっぱいだったんだ。
迎えに行った時、凜花が原田にキスされて動揺してたのに……
何も言ってやれなくて…
ごめん……
俺……待っててなんて……言っていいのか……
なぁ……凜花…
何も言わず俯く凜花をきつく抱きしめた。