*制服のボタン*a solemn promise*
ゆっくり顔を上げた凜花…
「私……ここで待ってるよ…」
「……凜花……」
「陵弥と固い約束したんだもの……」
俺の前に差し出した左手に、あの日俺が凜花に誓った愛の印。
「凜花……お前…馬鹿だな…だけど………
…………愛してる」
そう言うと凜花の左手に指を絡め、そのまま唇を重ねた。
隣にいるのが当たり前の凜花…
一緒にいると言えない言葉が、今は素直な気持ちで伝えられるよ……
…凜花だけを愛してる…
これが運命なら…
目をそらさずに受け入れるよ……
離したくない。
なくしたくない。
だけど…今度は待っててとは言わないよ……
「ここで待ってるよ…」
凜花がそう言ってくれた言葉だけで十分だよ。
もし………凜花が淋しい気持ちに耐えられなくて、誰かの元へ行ってしまったとしても……
それも運命……
俺に止める権利はない。
その時は全て受け入れるよ……
その夜は泣き疲れて眠った凜花をずっと抱きしめていた。