*制服のボタン*a solemn promise*
その日は一日中凜花を抱きしめていた。
1分1秒でも離したくなくて、少しでも長く触れていたかった。。
翌日、凜花の家へ行き、アメリカ行きを報告した。
「そうか…また行くんだね…」
そう言うと凜花のパパさんは俺を別室に呼んだ。
「君の選択は間違っていないよ…何年先になるとしても将来の為に当たり前の事だから……」
パパさんの言葉が胸に滲みる。
「凜花はあの部屋で待ちたいと言ってくれました。
でも、俺は待っててとは言えませんでした……正直待たせていいのか分からないんです。
何年先になるか分からない約束を凜花に押し付けていいのか……」
「陵弥君…私は娘が心配だよ…だけど信じているんだ。
凜花がしたい様にさせてやるつもりだよ…だから君は安心してアメリカに行って、仕事をちゃんとして来なさい」
パパさんの胸に滲みる言葉に涙が出た。
「俺……凜花がもし…待っていられなかったとしても、仕方ないと思ってます。その時は……凜花が幸せなら……」
俺はそこで言葉を閉じた。
凜花の幸せ……
俺以外の誰かとの幸せ……
その時、俺はどうするんだろう……