*制服のボタン*a solemn promise*
「行ってらっしゃい」
笑顔で言えた。
「行って来るよ…」
私を抱きしめて……
キスをして出て行った陵弥。
私はそのまま床にペタンと座り込んだまま泣いた。
また陵弥がいなくなった……
私は1人で…
この部屋で待ってる…
次はいつ会えるのか分からない……
淋しくて…
…苦しくて…
張り裂けそうだった……
部屋の中は直ぐ陵弥が帰って来そうな……
陵弥の気配がいっぱい残ったままで。
私の選んだ道は間違っていたのかな……
こんなに淋しい思いをしてまで、待ってるなんて言った事。
陵弥は待ってろって言わなかったのに……
ポタポタと床に落ちる涙。
いつもなら…
「ばーか、泣くな」
そう言って抱きしめてくれる陵弥は……もういないんだ……そう思うだけで涙が溢れた。
さっきまで陵弥が座っていた椅子にボーッと腰を下ろしたまま時を過ごした。
ブルルルル…♪
ビクッ!!
突然、テーブルの上の携帯が震えて跳び跳ねるほど驚いた。
『あ、凜花ちゃん…急で悪いんだけど今日バイト入れないかな…』
山根チーフ…からの電話だった。