*制服のボタン*a solemn promise*
桜の花が見頃を迎えた4月…私達は3年生になった。
「で、その女が何かしそうな訳…?」
「…分からない…でもね…相当酷い嫌がらせされた人達がいるんだって…」
賑わう朝の教室で、親友の遠藤 沙織に久美って人の事を話してた。
沙織は陵弥の親友の立谷 卓君と付き合ってる。
陵弥と同じ中学だった卓君もきっと久美の事は知ってるはず……
はぁーー…
頬杖ついて、大きなため息をついた私に沙織が。
「モテる男と付き合うと苦労が耐えませんねぇー」
って……普通、親友なら私の心配してよ!!
「学校も違うんだし、いつも陵弥がベッタリだし、大丈夫なんじゃない?
まぁ、以前の事があるから、過剰に心配する気持ちも分かるけど…」
……うん……
私も陵弥の心配し過ぎだと思うんだけどな……
「それだけ、凜花は愛されてるんだよ」
ニヤリと笑って沙織が言った。
……愛されてる……
…いい響き……
「凜花…顔が緩み過ぎ!キモイよ!」
キモイって……嬉しいんだからしょーがないじゃん!!