*制服のボタン*a solemn promise*


私の気持ちとは裏腹に、やたらテンションの高い沙織と卓君がやって来た。


原田君もバイト帰りに姿を見せた。



「「誕生日おめでとう!!」」


「みんなありがとう…」


私の為に用意してくれたケーキに立てられたロウソクの火を吹き消す……



「はい、凜花ちゃんこれ」


卓君から渡された封筒。


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Beloved Rinka


Happy Birthday


Ther is it near you allthe time


from Ryoya

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「…陵弥…」



『愛しい凜花へ


誕生日おめでとう


ずっとお前の傍にいるよ』


「……っ…嘘つきだね…」



カードを胸に抱きしめ涙を溢すと…


みんなが切ない顔をした。


ずっと傍にいないじゃない………

陵弥の嘘つき……



どうしてこんな言葉をくれたの
傍になんかいないのに……


会いたい…



「陵弥に……会いたい…」



そう呟く様に言葉が溢れた。



「離れていても心は傍にあるって事だろ…陵弥らしいじゃん…」



見かねた卓君がそう言葉をかけた。



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