*制服のボタン*a solemn promise*
いつもなら一緒に家を出るはずなのに、今日はそんな気分になれなくて、先に家を出た。
今日は陵弥の誕生日なのに…こんなブルーな気持ちになるなんて思ってなかった。
いつもより早く着いた朝の教室で。
「ふううん…金髪美人ねぇ…陵弥があんた以外に気持ちが向くとは思えないけど…凜花は何が気に入らないの?」
昨日の事を沙織に話したらそう言われた。
何がって……
陵弥がエミリーにキスされてたから…?…
エミリーにあんな事、言われたから…?
……違う。
陵弥とエミリーが仕事の話しをしてる時に感じた疎外感。
陵弥と一緒にいるだけで嬉しい…そう思ってたけど、私は仕事の役には立てないんだもん。
私…一緒にいるだけでいいの?
何もしてあげられないじゃない……
昨日だって、拗ねてふて寝しちゃって……
やっぱり私ってまだ子供…
おままごとみたいな今の生活……
私は陵弥と一緒に暮らしてる意味あるの?
陵弥の誕生日なのに…
なんだか切ないな……
あれから陵弥の顔も見てないし、話しもしてないや。