*制服のボタン*a solemn promise*


「ばーか!!どこ行ってたんだよ…!!」


意気なり陵弥に怒られた。

「………ごめんなさぃ…」

……何よ自分だってエミリーと仕事ばっかだった癖に……

涙が出そう……


…えっ……


陵弥が私を抱きしめた。


「よかった…どっか行っちまったかと思った。
凜花、ごめんな……」



「…どっかって…コーヒー豆切れたから買いに行って来ただけ…だけど…」



「ばーか…黙っていなくなんなよ…しかも暗くなってから…ちゃんと仲直りしてないから凜花が怒ったのかと思った」



急に優しくなった陵弥に、1日ブルーな気分だった私は涙が出た。


「凜花、エミリーとは本当に何でもないから…」


エミリー…
違うよ陵弥……私はね……そんな事じゃ………



そして胸の内を吐き出した。


「陵弥とエミリーの事なんか疑ってないよ…確かにあんな事言われてムッとしたけど……違うの…」



「じゃ何で、そんな顔するんだ…」



私をゆっくりと見下ろす陵弥と目が合った。




「……私…陵弥の傍にいられるだけで良かったの…
凄く大好きだから。
……………
だけど…私は陵弥の邪魔したくない。

私…陵弥と一緒にいない方がいいんじゃない…」



< 174 / 201 >

この作品をシェア

pagetop