*制服のボタン*a solemn promise*
「2ヶ月…赤ちゃん…」
陵弥の赤ちゃんが私のお腹に……
まだ膨らみのないお腹に手を当て優しく撫でた。
避妊、してたけど……
…あ……陵弥の誕生日?…
私がママ…
戸惑いはあったけど、やっぱり嬉しい。
自然に涙が込み上げてくる。
愛する人の子供を授かる事がこんなに嬉しいなんて…
……陵弥…私ママになるんだよ。
陵弥はパパだよ……
パパ……
ちょっと待って!
陵弥はまだ学生なんだ。
いくら一緒に住んでるからって、私が勝手に喜んでいいのかな……
負担にならない?
私達はまだ学生で、世間的には若すぎる訳で……
陵弥の将来を壊したりしない……
それだけは絶対に嫌だ。
そう思うと、さっきまで幸せな気分だったのに、一気に不安が押し寄せた。
私は陵弥の赤ちゃん…
産みたいよ…
いつかはって思っていたんだから……
でも…陵弥の負担になるのだけは嫌だ。
そう思うと複雑だった。
気持ちが悪い。
家に帰ると、陵弥は仕事らしくリビングに姿はなく。
私はソファーに横になって目を閉じた。