*制服のボタン*a solemn promise*
陵弥に抱きしめられ、冷えた身体をお風呂で温めた。
お風呂から出ると、陵弥は私を隣に座らせると、そっとお腹に手を当てた。
「ここにいるんだよな…」
まだ、膨らみもなくて実感しなけど、確かに私の中に、陵弥との愛の証。
陵弥の赤ちゃんがいる。
「陵弥…まだ学生なのにごめんなさい…」
そう言うと陵弥が。
「お前、そんな事気にしてあんな事言ったのか?」
「…だって……」
「ばーか!!…学生ったって、俺、一応仕事してるし、お前と子供くらい養えるけど……何だよ…」
ちょっと気が抜けた様に陵弥が言った。
「…俺、凜花が俺の子供産みたくないのかと思った…」
「違っ!!そんな事絶対思わないもん!!…陵弥の赤ちゃん凄く嬉しくて……ヒック…グズ…」
ムキになってそう言ったら急に悲しくなった。
そんな私を陵弥がギュッっと抱きしめて。
「困ったママだな…泣いてばっかいたら、泣き虫な子供が産まれるぞ…」
顔を上げると、凄く優しい目をした陵弥が私を見つめていた。
そして、また唇が重なる。
ごめんね、赤ちゃん。
泣いてばっかのママで……
もう、泣かないよ…
陵弥との未来に小さな大切な命が増えたんだもの。