*制服のボタン*a solemn promise*

翌日、凜花の家に行き両親に報告した。



「順番が違ってしまい申し訳ありません。まだ役不足かも知れませんが、凜花を俺に下さい」


そう、頭を下げた。

そう言うとパパさんは少し淋しそうな顔をして。



「いつ、言われるかと思っていたんだ。
凜花が幸せそうな顔してる。
私達に反対する権利はないよ…凜花を宜しく頼むよ」


パパさんはとても穏やかに、そう言ってくれた。

隣でママさんは泣いていた。


「凜花、大学はどうするんだ?」


「私は休学しようと思うの。子供が産まれて落ち着いたら復帰するから…駄目?」



「お前はもう、決めたんだろう?…復帰する時はパパやママを頼りなさい。可愛い孫の面倒くらい喜んで見させてもらうよ…」


「…ありがとうパパ、ママ」



パパさんは、大事な娘が、俺と一緒に暮らす事を承諾した時から、こんな時が近い事を覚悟していたんだ……



凜花に愛しそうに、そして淋しそうに目を向けるパパさんとママさん。



涙を浮かべながら笑顔の凜花…


そして、やがて産まれて来る我が子。



俺の大切な家族。


みんなで幸せになりたい。


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