*制服のボタン*a solemn promise*

その日の放課後。


いつもの様に陵弥と並んで歩く帰り道。


その足がピタリと止まった。


校門に寄り掛かる他校の制服姿の女の子……


……久美さん…?…


陵弥の顔が険しくなって。
私の手をギュッと握ると。

「行くぞ」


そう言って、久美さんの前を素通りした。


「陵弥!待って!!」


久美さんが陵弥を呼び止めたけど、振り向かない陵弥。


……陵弥は自分が受け入れられない人には冷たい……
そうしたい気持ちも分からないではないけど……

このままでいいのかな…?…


陵弥とちゃんと話して納得してもらわないと、久美さんの気持ちがどんどん歪むんじゃないの……



「陵弥……ちゃんと久美さんと話そうよ…」


「俺は話す事はない」


陵弥はそう言ったけど。



私は陵弥の手を離し、振り返った。



バッチーンッ!!




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