*制服のボタン*a solemn promise*
一瞬、何が起きたのか分からなかった。
目の前がチカチカして、じんわりと頬が熱い。
俯いていた私の目に久美さんの靴が見えて……
やっと気が付いた。
…私…久美さんに平手打ちされた……
「久美!!何しやがるッ!!」
そう陵弥が叫ぶと同時に、久美さんは陵弥に抱き着いた。
唖然とする陵弥。
頬を押さえて驚く私。
久美さんは陵弥の胸でボロボロ泣いていて……
下校中の生徒達が、騒然とこの光景を見守る。
「久美!」
人混みを掻き分け姿を現したのは陸斗君だった。
「久美!何やってんだよ…」
そう言うと、陵弥の胸で泣いてる久美さんを離した。
陵弥は直ぐ、私を引き寄せて。
「凜花…大丈夫か?」
って、……
私はコクンと頷いた。
「陵弥……ちゃんと話そうよ……」
私がこう言うと、陵弥は顔をしかめたけど。
陵弥は渋々了承した。
「どこで…」
「陵弥んち!」
はぁ?って顔の陵弥を他所に。
「久美さん…今から陵弥の家でちゃんと話しましょう…陸斗君もついて来て!!」
こう言ってズンズン歩き出す私。
唖然として突っ立ってる3人に。
「ほらッ早くッ!!」
だって…顔…痛いんだもん…