*制服のボタン*a solemn promise*
たまには外でデートするか…なんて、柄にもない事を言ってしまった俺。
凜花の家まで、迎えに行くって言った俺を無視して。
凜花のヤツ……
「じゃ、駅前で待ち合わせして!!」
はあー……ったく……
約束の場所、時間は約束の10分前。
「カーノジョ!可愛いねぇー俺と遊ぼうよ!」
ほらッ!!
言わんこっちゃない。
あーあ…肩に手なんか回して…あの野郎ー
凜花は俺の!! 勝手に触るなボケッ!!
「コイツは俺のだから、気安く触んないでもらえる」
そう言ってナンパ野郎の手を捻り上げる。
顔を歪める男の耳元に近付いて。
「分かったら消えて」
そう言って手を離すと、ナンパ野郎はアッサリ退散。
その背中を呑気に見送る凜花に。
「ばーか。何、ナンパされてる訳?」
そう言うと、俺を見上げた凜花が。
「何よ!遅れて来るからじゃん!!」
はあああーー
俺のせいスか?
ちゃんと10分前に来ただろ!!
全く、自覚のない凜花には参る。
自分が目立つって意識0…
隣でぶつぶつ文句を言ってる凜花の目の前に手を差し出す。
ニッコリ笑って俺の手に凜花が手を絡めると。
その仕草に自然と笑みが溢れる。
俺の…大事な女……