*制服のボタン*a solemn promise*
校門に寄り掛かる久美の姿に背筋が凍り付いた。
ついに、久美が何かする……そう思った。
凜花の手をギュッと握りしめ、久美の前を素通りした。
「陵弥!待って!!」
振り向かない俺に凜花が。
「陵弥……ちゃんと久美さんと話そうよ…」
はぁ?…意味分かんねぇ!!
自分が何かされるかも知れないってのに、何言ってんだか……
「俺は話す事はない」
今更、話す事なんかねぇーよ……
そう言った俺を無視して、凜花は俺の手を離し振り返った…
バッチーン!!
久美に平手打ちを食らった凜花がよろめいた。
一瞬にして、カーッとなる俺。
「久美!!何しやがるッ!!」
叫ぶと同時に泣きながら久美が抱き着いた。
唖然とする俺。
「久美!何やってんだよ…」
下校中の生徒の人混みを掻き分けて陸斗が言った。
久美を離し、頬を押さえた凜花を引き寄せる。
「大丈夫か」
と声をかける俺に頷きながら凜花が。
「陵弥……ちゃんと話そうよ……」
そう言った凜花の顔は、俺には拒否権ねぇーって顔だけど……
渋々了承した俺。
「どこで」
「陵弥んち!」
って、はあああ?