*制服のボタン*a solemn promise*
俺の気も知らねぇで凜花は久美と陸斗を部屋に上げた。
凜花に冷したタオルを渡すと、赤くなった頬に当てた。
「凜花さん…すいませんでした久美が殴ったんですよね…ほら謝れ!」
って陸斗が久美に言う。
何だか、どっちが姉ぇちゃんだか分かんねぇな……
「嫌だ!何で…私が幸せになっちゃダメなのッ!」
そう言ってまた泣き出した。
それを宥める陸斗が気の毒に見えた。
「…久美…俺はどんな事があっても凜花じゃないと駄目なんだ…だから俺の事は忘れろ…」
すると泣きじゃくる久美の代わりに陸斗が口を開いた。
「先輩…久美が凜花さんに何かするんじゃないかって思ってましたよね……
昔は酷い事してましたけど、今はあんな事しませんから。
先輩の事も苦しめるつもりはないんです…」
は?…じゃ何で凜花を…
「…久美は…彼氏がいるんです……」
…彼氏…?…
…カ…レ…シ…
「「えっええ!!!!」」
黙って話しを聞いていた凜花と驚きが被った。