*制服のボタン*a solemn promise*
あんなにピリピリしてたのに、何も起こらなくて気が抜けた。
もう直ぐ1年の記念日…
陵弥と過ごした大切な1年の記念日。
それなのに……
楽しみなのは私だけなのかな……
「…何?…ケンカ?凜花が拒否ったからじゃないのー」
って、何よ!!
人が真面目に相談してるのに……
…ここ数日、陵弥が元気ないんだよね……
上の空で、あーとか、うんしか言わなくて……
時々…切なそうな顔して空を見てため息ついて……
「…私…何かしたかな…」
ポツリ呟いた私に沙織が。
「陵弥に聞けばちゃんと言ってって…」
その陵弥が…話してくれないから悩んでるんだってば!!
陵弥が、あんなに切なそうな顔するって……
……どうしてだろ…
「凜花ちゃん!!」
教室に血相を変えて飛び込んで来たのは。
「幸樹君…どうしたの?」
幸樹君は陵弥の1つ下の従弟。
同じ学校で、ちょっと前までは…陵弥のライバル?
今じゃ弟みたいなコなんだけどね……
「凜花ちゃん……陵弥が……」