*制服のボタン*a solemn promise*
久美の一件は心配していた事は何も起こらず、ホッと胸を撫で下ろしたばかりの矢先……
俺は卓に重大な告白をした。
「陵弥……マジで…?…」
「こんな事、冗談で言えるか…普通」
「凜花ちゃんには言ったのか?」
「……まだ……」
凜花に話したら……泣くだろうな……
泣かせたくなかったな……
窓の外に目を向ける俺に卓が。
「…凜花ちゃん…泣くだろうな……」
そう……ポツリと呟いた。
いつも、凜花を泣かせたくない……
そう思ってたのに……
俺、自らが凜花を泣かせるなんて…思ってなかったな……
「俺、中庭で気分転換して来るわ…」
そう言うと教室を後にした。
中庭のベンチに腰を下ろした。
ここから凜花のいる窓際を見上げてたな。
いつも、つまんねぇって顔してたっけな……
凜花と出会った中庭…
心が離れそうになった時、凜花と気持ちを確認し合ったのもここだったな……
1年か……早かったな…
いつも隣にいるのが当たり前になってて……
「陵弥!!」
……凜花…?…