*制服のボタン*a solemn promise*


昼休みの中庭は。



ベンチに並んで私の作ったお弁当を食べる。



「…凜花…俺、人参嫌いって言わなかった…」



「さぁーどうだったっけ…」


ニッコリ笑ってペロッと舌を出す。



……本当は知ってるよ……

陵弥がどんな顔するのか、わざと入れたんだよ。



「…お前、わざとだろ…」

ジロリと陵弥に睨まれる。





「凜花ちゃん見っけ!!」


…この声……



「幸樹…邪魔すんなよ…」


いやーな顔する陵弥。




「いいじゃん陵弥のケチッ!!早くいなくなれ!!」



「なんだとコラァ!!お前ぇにだけは凜花は渡せねぇな!!」



って……毎日、毎日…


陵弥の周りには誰かがいて、こうやって……




笑った顔の陵弥。



怒った顔の陵弥も……



困った顔も……





私の心のアルバムに増えて行くね……





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