*制服のボタン*a solemn promise*
このまま時間が止まればいいのに……
そう思っても時間は待っててくれなくて。
陵弥は明後日旅立つ。
今日はアメリカに行ってしまう陵弥の為にって、ママが腕を奮った。
私の家に陵弥を招いた。
「陵弥君、たくさん食べてね」
「そうだ、食え食え…ついでに飲むか!」
って、ママもパパも。
しんみりしない様に明るく振る舞ってくれた。
「…あの…お願いがあるんですけど」
突然、陵弥が真剣な顔をした。
パパとママの向かいに陵弥が座り、私も隣に座った。
それを見て陵弥が口を開いた。
「…俺…アメリカに行きます。でも、必ず凜花の事迎えに来ます」
……陵…弥…?…
「その時は俺に…凜花の事預けて下さい。お願いします」
そう言って両親に頭を下げた。
私は泣かないって決めてたのに……涙が溢れていた。
するとパパが。
「陵弥君…何で預けてくれなんだね?下さいじゃないのかい?」
「…まだ未熟で、下さいとは言える立場じゃありません。でも、大切なものを守れるだけの男になれたら、迷わず下さいって言いに来ます…
だからその時まで俺に預からせて下さい」
陵弥はもう一度頭を下げた。