*制服のボタン*a solemn promise*


「陵弥…?…」



俺を呼び止める声…


振り返えりその顔を見た時…背筋に寒気が走った。


「……久美…?……」



…石田 久美…



「陵弥が本気で女と付き合うなんて思わなかったわ…」


久美は凜花を睨む様に見ると。


「この娘にマジなの?」



そう言った。


「ああそうだ。俺はあの頃とは違う…」



そう言うと、凜花の手を引き。


「行くぞ」


と、久美に背を向けた。


「私…本気だから…諦めてないから!!」


久美が叫んだ。


俺は足を止めると。


「…久美…前にも言ったはずだ。俺の事は諦めろ!」


そう言うと、凜花が黙って俺の手を握り返す。



「…陵弥……あの人……」


そう言って言葉を閉じた。

…あの人誰…
そう聞きたい癖に。



そんな不安そうな顔して…って、
俺がさせたんだよな……




「凜花…帰ろう…」



俺は笑顔の消えた凜花に言った。



凜花は黙って頷く。



このまま凜花を不安にさせておく訳にはいかねぇ……


ちゃんと話さなきゃ……

凜花を泣かす事になるかも知れないけどな……




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