*制服のボタン*a solemn promise*
今まで堪えていた涙が一気に溢れる。
私は沙織に抱き抱えられながら、声を上げて泣いた。
陵弥がいなくなった……
覚悟していた事だけど、私の隣に当たり前にいた陵弥はもう……いない。
明日から私は1人で……
隣には陵弥はいない。
淋しくても
苦しくても
陵弥は私の傍にはもういない。
『必ず迎えに行くから』
陵弥の声が聞こえた気がした。
陵弥のいない夏休み。
私が淋しくならない様にって、沙織や卓君が私を連れ出す……
街で陵弥に似た人を見かけると、一瞬立ち止まる。
陵弥がいるはずないのに…
「凜花…どうした?」
「…何でもないよ…」
私…しっかりしなきゃ…
陵弥と約束したんだ。
a solemn promise
『堅い約束』
ちゃんと…待ってるよ。