*制服のボタン*a solemn promise*
流れ行く季節

季節は流れ
切ない夏休みが終わる。


去年の夏休みは陵弥と心が離れ掛けていて泣いて過ごした。



自分が傷付くのが怖くて、
陵弥と向き合う事から逃げてた。



そして、陵弥と出会った時。
陵弥の制服のボタンに絡まった私の長い髪をバッサリ切ったんだ……



「俺への当て付けか」



そう陵弥に言われちゃった……


噂もされちゃったね。


元々、私が噂の女だったからかな…



あの時は本当に苦しかった。

大好きな気持ちはあるのに傷付けるのが怖くて、素直になれなかった。



『恋愛は難しい』


そう思い知ったんだ。



スレ違いだらけだった……


そんな私を陵弥は、ずっと待っててくれたんだよね。



今度は私が待ってるよ。

泣かないで待ってる。




傷付けて、傷付いて
気持ちを深めたんだよね。




「辛い事は1人で背負わないで、2人で分け合おう」

そう言ってくれたね。



ちゃんと大人になるよ。




今度、会った時、陵弥に言える様に。





 ……愛してる……




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