*制服のボタン*a solemn promise*
陵弥のいない季節は変わりもう、衣替え。
ブレザーに袖を通すと、少し風が冷たく感じる季節の中で、陵弥に抱きしめられている様に思えた。
陵弥と交換した第2ボタンが、そう思わせるのかな…
陵弥と出会った時、私の髪が絡まった陵弥の制服のボタン。
お互いのボタンの裏に名前を刻み、交換して付けた。
学校じゃ、カップル達が真似て
『ボタンのおまじない』
なんて言われてる。
「凜花、誕生日おめでとう」
「凜花ちゃんおめでとう」
そう言って沙織と卓君からスティッチのぬいぐるみをもらった。
私の大好きなキャラ…
沙織や卓君はいつも私を気に掛けてくれて、2人の心遣いが本当に嬉しかった。
「可愛いーありがとう!!」
去年の誕生日には、
陵弥にはシルバーのペアリングをもらったんだ…
私は誕生日なんてすっかり忘れていたのに、陵弥はちゃんと知っててくれて…
私の指にはめてくれた時、ドキドキした。
彼氏からのプレゼントなんて初めてで、凄く嬉しかったのを覚えてる。
「俺のって証…男避け」
なんて言って…
陵弥と一緒にいたら誰も近付いてくる訳ないのに…
独占欲の強い陵弥。