*制服のボタン*a solemn promise*
冬休みになると、3日と空けずに沙織が顔を見せた。
私があんまり外に出たがらないから…
「沙織…私にばっかり構ってたら卓君に悪いよ…」
そう言うと沙織は。
「全然平気!!むしろ卓が凜花のとこに行けって言ってるんだ…」
「沙織…私…幸せだね」
「そうよ!いい親友持って」
沙織ってば、自分の事褒めてどうすんのさ……
あはは……
「凜花…アンタいい女になったね…」
…は?…
「元々、綺麗なんだけどさ、中身が変わったって言うかさ…」
…意味がさっぱり分かんない…
「陵弥と付き合う前はさ、どこかスレてたじゃない?」
まぁ…そう言われると…
「素直になったし、陵弥がそうさせたんだろうけど…
陵弥がアメリカに行った後もさ、淋しいの我慢して、色々頑張って…進路もちゃんと決めて。
凄く穏やかな顔してる…大人っぽくなった。つうか大人になったね…凜花」
大人になった?
…私が……
普段、毒舌な沙織にこんな事を言われて戸惑った。
だけど、沙織の顔は真剣で。
「…沙織…私ね早く大人になりたい。大人になったら陵弥に伝えたい事がいっぱいあるから…」
そう言うと、沙織は微笑んだ。