*制服のボタン*a solemn promise*


突然現れた久美と言う綺麗な人…



私を睨む様に見て。



「陵弥が女に本気になるなんて思わなかったわ」



って……何…?……


そして…真っ直ぐ陵弥を見ると。


「この娘に本気なの?」


……どう言う意味よ…



「ああ…俺はあの頃とは違う」


…あの頃…?…


この人…私の知らない陵弥を知ってる人だ……

そして……陵弥の事が……


「行くぞ」



私の手を引き歩き出す陵弥。


「…私も本気だから…諦めてないから!!」



背中に確かにそう聞こえた。

この人…陵弥が好き…

陵弥は足を止め。


「…久美…前にも言ったはずた…俺の事は諦めろ!」


陵弥がそう答えた意味には何があるの…?…



陵弥があの人を見た時、顔が曇った。


……どうして…?



さっきまで、あんなに楽しかった陵弥との時間が……

…モヤモヤする……


過去に誰と付き合ってたかなんて詮索しない。

私だって人の事言えないから……


………でも…あの人は…何かが違う…


元カノ?……それだけ…?



「凜花…帰ろう…」



陵弥が言った言葉に、黙って頷いた。



< 8 / 201 >

この作品をシェア

pagetop