*制服のボタン*a solemn promise*
突然現れた久美と言う綺麗な人…
私を睨む様に見て。
「陵弥が女に本気になるなんて思わなかったわ」
って……何…?……
そして…真っ直ぐ陵弥を見ると。
「この娘に本気なの?」
……どう言う意味よ…
「ああ…俺はあの頃とは違う」
…あの頃…?…
この人…私の知らない陵弥を知ってる人だ……
そして……陵弥の事が……
「行くぞ」
私の手を引き歩き出す陵弥。
「…私も本気だから…諦めてないから!!」
背中に確かにそう聞こえた。
この人…陵弥が好き…
陵弥は足を止め。
「…久美…前にも言ったはずた…俺の事は諦めろ!」
陵弥がそう答えた意味には何があるの…?…
陵弥があの人を見た時、顔が曇った。
……どうして…?
さっきまで、あんなに楽しかった陵弥との時間が……
…モヤモヤする……
過去に誰と付き合ってたかなんて詮索しない。
私だって人の事言えないから……
………でも…あの人は…何かが違う…
元カノ?……それだけ…?
「凜花…帰ろう…」
陵弥が言った言葉に、黙って頷いた。