Flower
少し生暖かい風を感じながら見慣れた住宅街を夏鈴と歩く。


「ねぇ、柚子は翔太君のこと好きなの?」


「え…?好きじゃないよ」


良い奴だと思うけど

でも…あたしには

もう動かすことのできない人がいるから。


「そっかー…」


夏鈴は空を見上げながらつぶやく

…もしかして…。


「…夏鈴、翔太のこと…好き?」


ビックリした顔つきであたしのほうを向いた。
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