Believe~あの日の約束~
「ちょっと待ったー!
 さっきから黙って聞いてりゃあ、
 人の事メチャクチャ言いやがって!
 それが初対面の人に言う言葉?
 あんた頭おかしいんじゃないの!?
 1回みてもらったら?・・・それから、
 私がかわいくないわけないじゃない!
 あんた見る目ないんじゃない。
 とっとと帰んな!!」



「言われなくても帰るよ。じゃあなブスっ!!」



「じゃあね。二度とその顔見せないでくれる!」




大けんかをして、仁は帰っていった。
そして、トイレに行っていた(逃げていた)健斗が戻ってきた。




「ごめん。俺が紹介したせいで…。」




健斗が申し訳なさそうに言った。





「あんたのせいじゃないよ。あいつのせいよ。とても神岡のおばちゃんの孫だとは思えないは。」



「俺も、仁があんなやつだとは思わなかったよ。」



「でもさぁ、健斗は仁と友達なんでしょ…。」



「うん。そうだけど…。」



「だったら、私に謝ったように、仁にも謝ったほうがいいと思うよ。」



「でも、俺…。」




この声と、表情と、言葉で、私は健斗が何を言おうとしているのかすぐにわかった。





「もう友達でいるつもりがないなら、そうやって言ってこればいいじゃんか。」



「…。」


しばらく健斗はだまりこんでしまった。




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