最初で最後~ありがとう、先生~



「嫌っ!」


急に手を振り払われたことに紗英は驚いているようだった。






「保健室は嫌…。」


「湊ちゃんが来るから…?」



紗英の言葉に私は頷いた。






「…そうだよ。
修学旅行からずっとメールも電話もないの…。
私はもう先生に嫌われたんだよ。
先生には…心配かけたくない。
これ以上嫌われたくないよ!」




私の目からまた涙が溢れてきた。




< 74 / 116 >

この作品をシェア

pagetop