聞いて、姉貴
偽りの偽り
──────
「おはよ!」
「…うわっ!」
び、ビビった──…
急にケツを叩かれたかと思えば、悪戯な笑みを浮かべる姉貴の姿。
…なんだ、笑ってんじゃん。
その笑顔に少しだけホッとする。
「お前、弟のセクハラして楽しいか?」
「陸のは弾力が足りないからつまんない」
「はぁ?」
良かった…
いつもの姉貴だ。
朝飯に起きてこなかったから、まだ落ち込んでるんじゃないか気がかりだったんだ。