聞いて、姉貴



「あ、これ陸だ!!」


物思いに更けっていた俺を、姉貴の声が引き戻した。

指さした先を見れば、そこにあるのは風呂場で撮ったらしい俺の写真。


「…うわー。黒歴史」


「目、おっきー!陸、小さい頃からイケメンだったんだね」


そう言いながら、姉貴は目を細める。

まるで、愛しいものを見るような目で。


「っ…俺の写真はもういいだろ…」


「なによーいいじゃん別にっ」


「ダメ!ほら、次」


照れを隠すように、半ば強引にページをめくった。







が、その瞬間。



「「…っ」」



俺たちは固まった。



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