聞いて、姉貴
「…ありがと」
「おぅ…」
……─やべ。
体が…熱い。
必要以上に姉貴が近いから、体が嫌でも反応する。
「やっぱそれ、姉貴が持ってて」
そう言って、アルバムを姉貴に手渡した。
「え…いいの?」
「うん。俺、それ見たら、多分やばいから」
──そんな、キスしてる写真なんて。
いろんな意味で 心臓に悪い。
と、そのとき。
『真弥、陸ー!』
階段の下から母さんの声が聞こえてきた。
夕飯が出来たんだろう。
「…下、行くか」
「うん」
──なぁ、姉貴。
もう一度、キス、してよ……