聞いて、姉貴
「…姉貴?」
「……」
よっぽど泣き疲れたんだろう。
小さな寝息を立てて、姉貴は眠っていた。
──。
そっと 頬に触れて。
涙の跡を辿る。
いま こうして 自然に姉貴に触れていること
それがどんなに罪なことなのか、
本当は痛いほど分かってる。
…だけど。
もう、止まんねーよ。
その小さな体を抱き寄せて、ギュッと目を閉じる。
──なぁ、神様。
いるんだろ?
だったら 許してよ。
絶対に
絶対に
大事にするから
約束 するから──