聞いて、姉貴
「……キス以上はしません」
「…はい」
二人してベッドに横たわり、額と額をくっつけて。
互いの体温を確認する。
視線と視線がぶつかるのは、今でもやっぱり照れ臭くて。
それをごまかすように、姉貴の額にそっと口づけた。
「ふ…くすぐったい」
フニャっと笑って、僅かに身をよじる姉貴。
「じゃ、ここは?」
そう言いながら、
鼻の頭に
ほっぺに
耳たぶに
至るところにキスの雨を降らしてゆく。
姉貴を形作る全てのものが、こんなにもいとおしい。
──好きで
好きで 好きで
でも まだ足りなくて
そのうち容量オーバーになって、頭がパンクするんじゃないかってぐらい、想いが溢れて止まらない。
――…もう、駄目だ。
これ以上は…
自分を失う。