聞いて、姉貴
時刻は深夜2時過ぎだっただろうか。
俺はピンクの包みを手に、そっと姉貴の部屋に忍び込んだ。
息を潜めて、姉貴の眠るベッドに近づくと。
……スー…
規則正しい寝息を立てて眠る姉貴の顔が白く浮かびあがり、思わず息を飲んだ。
そっと包みを枕に置く。
……それだけで終わらせるはずだった。
なのに。
「…ん、」
小さく寝返りを打つ姉貴の姿に、心臓が大きく揺れて。
僅かにはだけたパジャマから覗く胸元に、ゴクンと唾を飲んだ。
……触れたい。
そう思うより先に、俺の手は勝手に動いていた。