聞いて、姉貴
それが、初めて姉貴に触れた瞬間だった。
一夜の過ちとでも言おうか。
イケないことだと知りつつも、俺の中の欲望は日を増すごとに大きくなる。
姉貴の笑顔が見たい。
姉貴に触れたい。
…キスがしたい。
自分が異常であることは、とうの昔に気づいてた。
それでも、駄目だと言い聞かせれば言い聞かせるほど、逆に想いが強くなる一方で……
苦しかった。
辛かった。
だから──…
好きでもないヤツを抱いた。