聞いて、姉貴
「やだっ…真弥、すごい熱じゃないの!」
それは突然の出来事だった。
珍しく朝食に起きてこない姉貴を心配して、母親が部屋を覗きに行くと、姉貴はものすごい高熱でうなされていたらしい。
……大丈夫か?
姉貴はガキの頃から健康体で、俺と違って滅多に風邪を引いたことが無かった。
そんな姉貴が、この時期に高熱…
今月高校受験を控えているというのに。
心配でたまらなかった。
飯どころじゃなくなって、すぐにでも部屋に駆けつけてやりたかった。