聞いて、姉貴
「…、悪い」
さすがに言いすぎたか。
シュンと肩を落としてしまった姉貴を見て、慌てて謝った。
いつにも増して、余裕がないな、今日の俺。
「とりあえず、最初から話せよ。な?」
出来るだけ優しく、
出来るだけ穏やかに、
姉貴に問いかけた。
「…聞いてくれるの?」
「あぁ」
そんな顔で頼まれちゃ、断れるわけがない。
俺が姉貴の頼みに弱いってこと、お前が一番知ってるはずだろ。
そうツッコミたくなる。