〈実話〉いつの日か…
私が泣いてると誰かが上がってくる音がした


慌てて涙を拭き荷物を取ってるフリをした。


そして振り向くとジャンボだった。


心配そうな顔して私を見てるジャンボ


『大丈夫…?』


『全然大丈夫だし(笑)問題ナシ!』


私が笑って言うと


『泣いとったんだろ?カラ元気か。無理すんなって言ったろ?』


『大丈夫だって。』


ジャンボの言葉に思わずまた涙


バレバレだけど泣いてないフリをした。


そんな姿を見たジャンボは黙って荷物を持ち下に降りた。


この時は知らなかったけど、ジャンボは荷物を取りに行くフリをして私の様子を見に来たらしい。


あの時、取りに来る荷物なんてなかったもんね。


優しいジャンボ…


きっと今にも泣きそうな顔してたから気になったんだろうね。


私は気持ちを切り替え下に降りて仕事をした


その日、ゴウさん達からご飯の誘い


『どうしよう?ジャンボは行くの?』


『行くよ!』


『マジどうしよう…あんま帰りたくないし行こっかな。』


二人で休憩所で話してると


『連れて帰ろうかな』


たしかに聞こえたジャンボの言葉…


『はっ?今なんて言った?』


『連れて帰るって言った。俺、見てられんわ』


『またぁー。冗談でも優しい言葉をどうもありがとう(笑)』


私は笑いながらジャンボに言った。


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