〈実話〉いつの日か…
私が子供をおろした事を知った時


黙って聞いていたコウキ


泣きながら話す私の隣で手を握って頭を撫でてくれた。


話を聞いて以来、二人を消してしまった日に私と一緒に手を合わせてくれる。


『愛弓だけが悪い訳じゃないよ。愛弓がこんなに後悔して二人に想いがあるんだから恨んだりしてないよ。』


泣きながら手を合わす私を慰めてくれる。


自分のこの子ように思ってくれてる。


こんなに優しいんだから、いいパパになってくれるはず。


私達には、お腹の子以外に三人の子がいる。


この世に生まれてこれなかった分


親の愛情を感じれなかった分


三人の分までいっぱい与えてあげたい。


感じてほしい。


この子が生まれても三人に対する愛は変わる事はない。


この腕に抱けなかったから…


顔も見れなかった。


いっぱい愛してあげたい。


なんで、この子だけ生むの?僕達は?って思うかもしれない。


けどコウキが言ったように、三人が生まれてこれなかったけど、こんなに愛してるんだもん


こんなに想ってるんだもん。


きっと分かってくれるはずだよね…


二人でたくさん可愛がってあげるんだ。


たくさん愛してあげたい…


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