〈実話〉いつの日か…
何が聞きたいか分かる


『はい。赤ちゃんの写真だよ。』


コウキが赤ちゃんの写真を手に取り黙って見てる。


コウキの顔を見ると目にうっすら涙が見えた。


『ありがとう…マジ嬉しい』


『今3ヶ月に入ったとこぐらいらしいよ。』


コウキはコウキでいろんな思いがあっただろう。


お腹の中で死んでしまった赤ちゃんの事…


私の事とか色々と


生まれたくて、やって来た赤ちゃん…


来てくれて、ありがとう…


私達は、そのまま親の所に行った。


喜んで貰えるか不安はある。


認めてもらえるかな?


考えてもキリがないぐらい思う事はある。


車中もコウキの喜びは止まらなかった。


『女かな?女だと嬉しいな』


『出来れば女がいい。元気ならどっちでもいっか!』


『早く顔見てぇな。』


『どっち似だろ?』


途切れる事がないコウキの言葉


本当に嬉しいんだね。


私も嬉しさで一杯になった。


ますます自信も湧いてくる。


いい家庭が築ける


コウキとなら大丈夫って


本当に幸せ…


私達は言葉に出来ないぐらいの思いで一杯になった。


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