この青い空を



この時、やっと分かった。


この子が颯斗の言ってた彼女だったんだって…。


颯斗が惚れるのも分かった。



「ここはこうやって…」



全然集中出来なかった。


それは、まだ颯斗に未練が残っているからかもしれない。



そり気持ちがバレないように、平静を寄り添った。



未練がましい子なんて、思われたくなかったから。



「今日はこれで終わり」



颯斗が丁寧に教えてくれた。


凄く優しくて、やっぱり颯斗が好きなんだと思った。



「お疲れ様〜」



あたしが渡辺さんに言って帰ろうとすると、楓ちゃんに引き留められた。



「一緒に帰らない??話したいことがあるの」



あたしは話したくも何ともないのに。



「う、うん」



仕方なく一緒に帰ることになった。



「颯斗…今日は陽奈ちゃんと帰るから」



馴れ馴れしく、颯斗の肩に手を乗せている。



まぁ…カレカノだからそれくらいはするか…。



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